口腔筋機能療法

  MFT(口腔筋機能療法)

口腔筋機能療法(Oral Myofunctinal Therapy)とは、指しゃぶりや舌突出癖により生じた口腔周囲筋の不調和を、舌や口腔周囲筋を意識的にトレーニングして、調和のとれた口腔環境に改善する指導です。MFTにより舌突出癖や低位舌、口唇閉鎖不全などのバランスのとれた状態になります。

 

歯科治療は、歯だけを治療すればいいわけではありません。『噛む(咀嚼)』、『飲み込む(嚥下)』、『話す(発音)』、『呼吸する(鼻呼吸)』などの口腔機能の改善を必要とすることもあります。たとえば、舌が前歯を押す癖のある方の開咬(前歯が噛みあっていない)や空隙歯列(隙っ歯)などの歯列不正の他に「口角から唾液が垂れる」、「食事中にペチャペチャ音をたてる」「舌足らずで発音がはっきりしない」、加齢とともに「習慣性の口呼吸を行うようになった」などもそうで、舌や口腔周囲筋の不調和による口腔筋機能の異常に対し、MFTにより対応することができます。

 

舌を始めとする筋機能の正しい動きって一体どんなものでしょう

 

リラックスしているとき

◎舌:上あごにぴったりと接し、舌の先は「スポット」にあたっている

◎唇:軽く閉じている

◎歯:奥歯が咬み合っていない

食べ物を飲み込むとき

◎舌:舌の先が上あごの「スポット」にあたっている

◎唇:軽く閉じている

◎歯:奥歯が咬み合っている

 

DSCF1414.JPG        舌の先がここにあたっていれば大丈夫

 

逆に、次の項目にいくつか当てはまれば、筋機能の動きに問題があると言えそう。

食事のとき、奥歯ではなく前のほうの歯で食べている
□ 安静にしているとき、舌の先が前歯か唇にふれている
□ 食べ物を飲み込むとき、舌の先が唇と接触する
□ 口の中にある食べ物が見えやすい
□ 食事中、食べ物が口からよくこぼれる
□ 舌を出して、食べ物を迎えに行く
□ カタい食べ物は苦手
□ 一度にたくさんほおばり、よく噛まずに飲み込んでしまう
□ 無意識のとき、口をポカーンと開けていることが多い
□ 唇が厚ぼったく、ダランとしている
□ 唇を閉じるとき、口元になんとなく違和感がある
口角が下がっている

 

指しゃぶりによる開口

MFTを行った症例

MFT前                                                     3ヶ月後

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 1年4カ月後

 

 

MFTと矯正を併用した症例

初診時(33歳3カ月)          MFT前                MFT指導後

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 矯正治療後(36歳10カ月) 

 

 

 

 

MFTレッスン

1.スポットポジション

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  舌の先をいつもつけておく位置を覚える

 

 

 

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                                               スティックをスポットにあてる。

                                                  次に舌先をスポットにつける。                                   

                                                       *舌の先をまるめないこと

2.ポッピング   <舌を上に持ち上げる力を強くする>

  

   舌全体を上あごに吸い上げ、ポンと音を出す。

   *舌の先はスポットにつけ、まるめないこと。

 

   トレーニングの進め方

舌癖のトレーニングは、8つのレッスンに分かれており、2〜3週間に1度の間隔でおこなっていきます。 レッスンの内容を説明し、一人でできるようになるまで練習をします。家庭では、1日2回、できればそれ以上に練習をして、マスターしましょう。                                                レッスンが終わってからは、2〜3ヶ月に1度、舌癖が後戻りしていないかを観察していきます。年齢、歯並び、協力の状態により、レッスンの内容やトレーニングの期間が変わることもあります。